第27回 日本胆膵病態・生理研究会
Japan Society for Billo-Pancreatic Physiology

会長挨拶

第27回日本胆膵病態・生理研究会会長
弘前大学医学部保健学科病因・病態検査学講座教授

中村 光男


ご挨拶

この度、第27回日本胆膵病態・生理研究会の会長を拝命し、平成22年6月26日(土)に、青森県弘前市のホテルニューキャッスルに於いて開催する予定であります。本研究会は昨年まで「日本胆膵生理機能研究会」の名称で行われておりましたが、本年より「日本胆膵病態・生理研究会」と新たな名称で執り行われることとなりました。このたび歴史と伝統のある本研究会を、名称変更という節目の年に主催させて頂くことを、誠に光栄に存じております。

本研究会は、代表世話人でいらっしゃる金沢大学名誉教授の永川宅和先生と、同じく金沢大学名誉教授の故宮崎逸夫先生が中心となって、弘前大学名誉教授の故小野慶一先生らとともに始められた「胆道内圧測定勉強会」を前身とし、この勉強会が発展して昭和59年に第1回日本胆膵生理機能研究会が開催されました。昭和62年には第4回日本胆膵生理機能研究会が、平成11年には第16回日本胆膵生理機能研究会が、いずれも弘前大学第二外科学講座の主催の下、当地で開催されており、今回は11年ぶりの当地での開催となります。このような当地にゆかりのある研究会を、今回は内科系の立場から担当させていただくことも、非常に意義のあることと感じております。

消化器病学が著しく進歩し多様化している昨今、胆道系及び膵臓病学の分野においても診断技術、手術を含めた治療法などが大きな変遷をとげてきました。しかし、いかなる診断・治療においても、それらの基本となるものは病態及び生理機能であることは普遍的なことであると考えられます。本研究会は胆膵疾患診療の根本となる研究について、これまで数多くの発表及び活発な議論がなされ、本分野の発展に大きく貢献してきました。

私どもも、少しでも今後の胆膵疾患診療の発展に役立つよう、プログラムを立案させていただきました。主題としては、「病態栄養からみた胆膵疾患の栄養療法」「胆膵機能に配慮した手術法」「その他の胆膵病態・生理」の3題と致しました。多数の演題のご応募とご参加を心よりお待ちしております。さらに、本分野の最近の話題に関して、第一線の先生方にご講演をお願いしております。特に本分野の研究及び診療に従事する若い先生方に積極的にご参加いただき、今後のご活動の礎となる知識とエネルギーを吸収していただければと考えています。

最後に、研究会が会員の皆様にとって実りあるものになりますよう、鋭意準備を進めておりますので、初夏の津軽に是非足をお運びいただき、充実した時間を過ごして頂ければ幸いに存じます。